目次
BAゴールドはワンワールド・エメラルド付帯

やはり1番大きいのはこれでしょう。
ワンワールド・エメラルドの主な特典
ワンワールド・エメラルドでは次の優待を受けることができます。
- ファーストクラスチェックイン/ビジネスクラスチェックインの利用
- 優先搭乗
- 座席の優先指定/事前予約の利用
- 空席待ちの優先
- ファーストクラスラウンジ/ビジネスクラスラウンジの利用(同伴者1名OK)
- 手荷物許容量の優待
- 手荷物の優先的な取扱 ※1
- 優先保安検査場の利用
※1 British Airways 運航便を除く
緑色の項目を除くと、ANAのプラチナステータス以上で獲得できるスターアライアンスゴールド資格とほぼ同じ優待内容と言えるでしょう。しかし、ファーストクラスチェックインとファーストクラスラウンジをBA運航便の他、ワンワールド加盟航空会社のエコノミークラス・ビジネスクラス搭乗時でも利用できるのは大きいメリットですね。
スターアライアンスとの違い
ANAやシンガポール航空などが加盟するスターアライアンスと異なり、JALやBritish Airwaysなどが加盟するワンワールドではアライアンス共通のステータスが3段階あり、ステータスに応じてラウンジの利用、優先チェックインの利用、預入手荷物の優遇、座席指定の優遇、など様々なサービスを受けることが出来ます。
ANAでもブロンズ・プラチナ・ダイヤモンドと3つのステータスは用意されておりそれぞれ差別化が図られていますが、アライアンス共通のステータスは「シルバー」と「ゴールド」の2つしかありません。
そのためスターアライアンスゴールド資格では各社が擁するファーストクラスラウンジは利用できません。航空会社ごとに特別な協定等がない限りは、あくまでビジネスクラスラウンジやゴールドメンバー用のラウンジを利用します。
【協定の例】ANAダイヤモンドメンバーはシンガポール航空のシルバークリスファーストクラスラウンジ(チャンギ空港T2)が利用でき、エコノミークラスに搭乗するスターアライアンスゴールド資格者はサービスの低いゴールドラウンジしか利用できません。
一方、JALやBAの加盟するワンワールドでは各社が用意する3〜4つの自社ステータスに加え、アライアンス共通のステータスを「ルビー」「サファイア」「エメラルド」の3つに分類し、ワンワールド・エメラルド保有者は他社便のエコノミークラスに搭乗していても他社のファーストクラスラウンジを利用でき、常にエメラルド会員としての扱いを受けることができます。
ブリティッシュ・エアウェイズ/ANAでのステータス比較表
アライアンス ステータス比較 |
スターアライアンス![]() |
ワンワールド![]() |
---|---|---|
BA ゴールド | – | エメラルド![]() |
BA シルバー ANA ダイヤモンド /プラチナ/SFC |
ゴールド![]() |
サファイア![]() |
BA ブロンズ ANA ブロンズ |
シルバー![]() |
ルビー![]() |
スターアライアンスゴールドより1つ上のステータスがワンワールドにはあるわけです。これはスターアライアンスには無い魅力と言え、実際にJALのJGPことJGCプレミアやダイヤモンド会員を毎年継続されている方達はこのあたりのベネフィットをその魅力の一つとして感じられているようです。
【参考】JAL(ワンワールド加盟)の各種ステータス表

BAゴールドの独自特典

British Airways Executive Club(BAEC)の最上級ステータス ゴールド会員 には、当然ではありますが自社便搭乗の際に受けられる特典やBAEC独特の特典が用意されています。BAのサイトには下記の通り掲載されています。
主なゴールド会員特典
- 区間マイルの100%ボーナスAvios付与(ブリティッシュ・エアウェイズ、イベリア航空、日本航空、アメリカン航空の4社運航便)
- 特典航空券の優遇(2倍のAviosを支払うことで特典枠の空席がない場合でも、30日以上前ならコールセンターで発券可能)
- ファーストクラスラウンジの利用(搭乗クラス不問)
- Galleries、Terraces、Executive Clubラウンジの利用
- 到着ラウンジの利用(国際線長距離路線搭乗時にロンドン ヒースロー空港ターミナル5で利用可能)
- エレミス トラベル スパでの15分間の各種無料トリートメント(ロンドン ヒースロー空港およびニューヨーク ジョン・F・ケネディー国際空港のみ)
- 同一旅程のグループ全員の座席を予約時に無料で指定可能(ブリティッシュ・エアウェイズ運航便)
- 預入手荷物の無料個数を1個増量(搭乗クラス不問)
- 預入手荷物重量の無料枠を32kgに増量(搭乗クラス不問)
- 各種予約手数料、サービス手数料が無料
- ゴールド会員専用のコールセンター
- 育児休暇中のゴールドステータス延長
- 無料でリスト登録済みの家族・友人へAviosを転送
- 無料で家族アカウントとのAvios転送
- ソフトランディング制度
なかなかすべては使い切れないくらいの特典が用意されています。赤文字にしたものは特に僕が利用したい特典です。
区間マイルの100%ボーナスAvios付与
実益が大きいのは100%ボーナスAviosでしょうか。日本に住んでいる以上はJALを利用する機会はあるでしょうし、ヨーロッパやアメリカに行く際はBA、IB、AAでボーナスがつくので、フライトでもらえるAviosだけでも多くの特典旅行に活用できそうです。
BAでは毎冬ボーナスAviosキャンペーン(2017年は2倍、2016年は3倍など)もやっているので、この時期に対象フライトに搭乗すると莫大なAviosを獲得することができます。
BAのビジネスクラスがおトクな路線に乗れれば安く大量のAviosを獲得しつつビジネスクラスを堪能できるので、BAゴールド会員になったあとはこれを狙っていきたいなと思います。
各種予約手数料、サービス手数料が無料
副次的なメリットとして後述しますが、BAのマイル(Avios)はJALの国内線をはじめ短距離区間における特典航空券への交換がお得です。しかし、予約後のフライト変更や解約、コールセンター利用料などでそれなりの費用が発生します。
Reward flight booking and service fees | Executive Club | British Airways
BAゴールド会員であれば主に特典航空券に関する各種手数料が一切免除されますので、気軽に予約変更や解約ができ、とりあえず予約!ということがやりやすくなります。なおゴールド会員であっても出発まで24時間を切るとAviosが返還されないので注意が必要です。
ソフトランディング制度
そしてBAの特徴的な特典が”ソフトランディング制度”です。これは俗称なので正式な名前ではありませんが、現在のステータスの有効期限を迎えたとき、いきなりノンステータスとなるのではなく1つ下のステータスに下がる柔らかい降格制度です。
つまりゴールド会員の翌年はシルバー会員になり、シルバー会員の翌年はブロンズ会員と徐々に下がっていきます。3年目以降に再度修行する場合にボーナスAviosや上級会員の特典が利用できて便利ですね。一時的にシルバー会員に降格しても良いのであれば2年に1度BAゴールド修行すれば良いとも言え、心的ハードルを下げてくれます。
他のFFPより少し長く上級会員で居られることができますから、BA修行を継続するか、他のFFPに移るか、辞めるか、を安心してゆっくりと選択することができます。
その他のゴールド会員特典(特定条件達成の場合)
BAゴールド会員が年度内に下記ティアポイントを獲得すると更に特別な特典を得ることができます。ワンワールドメインで搭乗されている方ならこれらの特典も比較的簡単に得ることができそうですね。
- 2,500ティアポイント達成
→本人と同伴者のフライトをアップグレードできるアップグレード・バウチャーを付与 - 3,500ティアポイント達成
→本人と同伴者がそれぞれフライトをアップグレードできるアップグレード・バウチャーを付与 - 5,000ティアポイント達成
→①コンコルド ルームカードを付与(コンコルド ルームはブリティッシュ・エアウェイズのファーストクラス搭乗者のみ入れる特別なラウンジで、かつてコンコルドが運用されていたロンドン ヒースロー空港ターミナル5とニューヨーク ジョン・F・ケネディー国際空港ターミナル7にのみ存在します)
→②BAECシルバーカード2枚とBAECゴールドパートナーカード1枚を付与(メンバー特典を共有可能)
調べてみるとアップグレード・バウチャーは日本発のチケットではなかなか使いにくいとのことで、修行と同様に海外発の路線で利用するのが良さそうですね。こういった使い方でも問題無い方は2,500ティアポイント、3,500ティアポイントを目指してみても良いかもしれません♪
個人的にはやはり5,000ティアポイント達成時にもらえるコンコルド・ルームカードが魅力的ですね。ロンドン ヒースロー空港とニューヨーク ジョン・F・ケネディー国際空港にしか無いため利用頻度はそこまで高くないのでコストパフォーマンスは悪いでしょうが、ファーストクラスに搭乗しなくても入室できるのは魅力的ですね。
その他のパートナー優遇サービス
- マンダリンオリエンタル – 部屋のアップグレード
- ランガムホテル – 1865のエリートランク「ボイジャー」メンバーシップ付帯
- Avis – Avis優先レンタルサービス付帯(ロンドン・ヒースロー空港ターミナル5の到着ホール出口まで車両を無料で配車)
その他にも上記3社でゴールド会員の特典を享受できるようです。日本で利用できる特典は多くはありませんが、香港やイギリスへの海外旅行時にはちょっとうれしい特典があるようです。レンタカーの無料配車なんかは地味に便利ですね。
副次的な特典(メリット)
フライトで溜まったAviosが有効に活用できるのもFFP選びでは重要です。直接的にはBAゴールド会員のメリットではありませんが、次のメリットがあります。
- JAL国内線特典航空券が片道4,500Avios(往復9,000Avios)で発券可能
これはJALに限ったことではありませんが、フライトマイルが800マイル以下の区間では片道4,500Avios、往復9,000Aviosで特典航空券を発券することができます。ビジネスクラスの倍はその2倍です。短距離フライトをお得に発券するには使いやすいFFPです。

BAでは特典航空券を24時間前まで発券できるため、突然どこかに出かけたいときにも活用できるのが良いですね。実際には24時間を切っていても発券できることも多く、当日の朝方に夕方のフライトを取るくらいはできそうです。
ワンワールド加盟航空会社

ワンワールド加盟航空会社は下記15社です。2017年10月にはエア・ベルリンが破産の影響でワンワールドから脱退することが発表されましたので、実質14社ですね。
アメリンカン航空、ブリティッシュエアウェイズ、キャセイパシフィック航空、エア・ベルリン、フィンエアー、イベリア航空、日本航空、ラタム航空、ラタム・ブラジル航空、マレーシア航空、カンタス航空、カタール航空、ロイヤル・ヨルダン航空、S7航空
スターアライアンスと比べるとアジア圏が少し弱いですが、そのかわり欧州が比較的充実しており、日本からヨーロッパ方面へ出かけるには利便性が高いと言えそうです。
実際、ブリティッシュエアウェイズ・イベリア航空・フィンエアー・日本航空の4社は日本〜ヨーロッパ路線で共同事業を行っており充実したネットワークを提供しています。BAのサイトで日本〜欧州路線を検索するとこの4社が出てきて、値段もBA便と同じことも多くあるようですね。

上図を見ると、JALの成田〜ヘルシンキからフィンエアーのヘルシンキ〜ブリュッセルに乗り継ぐ旅程が最安の片道41,000円で出ています。
この4社の提携関係は航空業界へ大きな影響を持つため、日本ではJALのこの共同事業への参加が独占禁止法適用対象外となるかについて以前ニュースになったこともありました。僕もニュースは見ていたので修行を始める前からなんとなく知っていました。
BAゴールドの獲得条件はかなりゆるい
ここまでBAゴールド会員になることで得られる特典についてまとめてきました。日本に住んでいる僕がなぜわざわざ海外エアラインであるブリティッシュ・エアウェイズの上級会員を目指すのかを疑問に思う方もいるでしょう。
純粋にイギリスという国が好きなので、その国のフラッグキャリアであるブリティッシュ・エアウェイズ(BA)が好きであるということもあります。
しかしそんな気持ちと同時に修行にかかる費用が安いこともメリットの1つであることは間違いありません。実際、スターアライアンスゴールドメンバーの資格を得るためのANA SFC修行では一般的に約40万円程度の予算を要しますが、BAのゴールド会員は約40万円程度で達成可能でしょう。
どちらも約40万円と書きましたが、SFC修行で得られるのはあくまでスターアライアンスゴールドメンバーの資格であり、BAのゴールド会員で得られるエメラルドの資格はその1ランク上に相当する資格です。これはさきほど説明しました。
このBAゴールド会員になるのに必要な条件は、
- 1,500ティアポイント獲得
- BAフライトに4回搭乗
の2つです。
必要なティアポイントが少ないこと、BA運航便に4フライト乗れば良い、という条件が日本在住者にとっても修行を進めやすい要因となっているのでしょう。修行目的でBAを選択している方は、ティアポイントのほとんどをビジネスクラスが安くなるマレーシア航空、キャセイパシフィック航空、カタール航空などで獲得しています。
スターアライアンスとワンワールドの両方で上級会員を維持するにはありがたいところです。
BA修行をやめておいたほうが良いパターン
僕にとっては魅力的なBAゴールド会員ですが、必ずしもワンワールドの上級会員になりたいすべての人にオススメできるものではありません。
- 1度の修行で半永久的に上級会員を取得したい方
- イギリスを含むヨーロッパ圏へ行く時間が取れない方
このパターンに当てはまる方はJALが提供するJALグローバルクラブ(JGC)の取得を目指す、又は別のFFPを利用したほうが良いでしょう。
JALのJGCカードで得られる半永久的な上級会員資格とは異なりますから、それが目的の方には無意味です。またBA便名の4フライトに搭乗するには1年に1度はヨーロッパへ行く必要がありますから、ヨーロッパへ行く時間的余裕のない方には厳しいでしょう。
JALのJGCとは仕組みが違います

BAのゴールド会員はあくまで修行した年度と翌年度のみ有効なステータスです。これはANAやJALなどと同じですね。修行が終わってからその年度が終わるまでの事前サービス期間と本サービス期間1年ということでしょう。
そして多くの人が目指すANAやJALの上級会員では、それぞれANAプラチナステータス、JALサファイアステータスを獲得するとANAスーパーフライヤーズカード、JALグローバルクラブカードというクレジットカードを発行して、そのカードを保有する期間は永続的に上級会員資格を保持できるというサービスが用意されています。
一生に一度だけ修行をすれば良いというところをメリットとして考えている方にとって、BAECのステータス制度は向いていないことがわかるでしょう。JGC修行にも約50万円がかかるとすると、同じ金額でもJGC修行をした方が長く特典を楽しめますから、そちらを選ぶのが得策です。
1年に1度はヨーロッパへ行く
当然ながらBAECはイギリスの航空会社ブリティッシュ・エアウェイズのFFPです。ゴールド会員を含めてBAでステータスを取得するには、最低でも数フライトはBA便名のつくフライトに搭乗しなければなりません。BAゴールド会員では4フライトです。
この4フライトをどうやって達成するかは修行する方によってそれぞれ異なりますが、およそ3つのパターンに分かれるのでは無いかと思います。
①日本を出発地にするパターン
- 日本各地→東京→ロンドン
- 東京→ロンドン→ヨーロッパ圏内
など乗継旅程を含む往復4フライトのチケットを購入することで達成可能です。日本発のチケットですから、ただヨーロッパへ旅行しに行くだけなので簡単です。
②アジア各地を出発地とするパターン
ティアポイント単価(TP単価)を考慮すると、次の選択肢もあるでしょう。
- アジア各地→ロンドン→ヨーロッパ
特にバンコク発のプレミアムエコノミー運賃は比較的安いのでBAの長距離便に乗るのであればこれは快適に達成できそうです。後日、別の記事で詳しく見ていきたいと思います。
③ヨーロッパ域内便を利用するパターン
僕が考えている解脱パターンはこちら
- ヨーロッパ圏→ロンドン→ヨーロッパ圏
例えば、オスロ(ノルウェー)→ロンドン(イギリス)→ブリュッセル(ベルギー)といった具合にロンドンを乗継地とする往復4フライトの航空券です。滞在日数は増えてしまいますが、修行をしつつヨーロッパを巡れるので楽しいですね。
ヨーロッパ域内便なので費用も安く、往復4フライトでも発着地によっては2〜3万円で済んでしまいます。ティアポイントの大半をワンワールド加盟航空会社で獲得した場合にはこれが一番コストパフォーマンスが良いでしょう。
まとめ
ここまでまとめてきたとおり、ワンワールドで多くの特典を享受できるBAゴールド会員は魅力的です。取得するのにかかる費用を抑えつつワンワールド加盟航空会社で最上級エメラルド会員としての待遇を受けることができます。
しかしそれと同時に修行する者を選ぶFFPであることは確かです。もしワンワールドの上級会員に興味がある方は、自分に向いているFFPがどれなのかをよく検討されることをおすすめします。日本人のほとんどがJALを選ぶのには理由があるはずですから。
教えて下さい。
JALのクラスJは、先得でも、40ポイント付くのでしょうか?また、スーパー先得を当時、1000円払ってクラスJにしても同じく40ポイントつくのでしょうか?
予約をしようと思っています。どうぞ、お返事をお願い致します。