当ブログでよく取り上げているクアラルンプール発券(KUL発券)ですが、やはりアメリカ・カナダなどの北米方面よりも手軽な日本方面行きのほうが人気なようです。国内線を組み込めるので欧米路線を取り入れるより日程的にも体力的にもやりやすいからでしょうか。
さて、この記事ではKUL発券をはじめとする海外発日本方面行き航空券における日本国内(主に東京)ストップオーバー利用者に朗報な、お得な発券方法をご紹介します。
コラムなので丁寧な説明や前提は割愛しています。読んでも??な方はぜひ関連記事をお読みいただければと思います。全部書いてあります(๑•̀ㅂ•́)و✧
目次
海外発券の国内ストップオーバーで唯一のデメリットは消費税
KUL発券を実際に計画されている方、発券したことがある方、また下記記事をご覧になられた方なら既にご存知かと思いますが、クアラルンプール発福岡行きなど、東京〜クアラルンプール間の国際線以外に国内線区間を2区間(往復分)を追加しても追加運賃が無料または少額(約1万円強)で済むことからPP単価が非常に優秀ですよね。
例えば、2018年2月のクアラルンプール発福岡行きのチケットを買うと4万円を切るお値段になり、獲得プレミアムポイントは7,274PP、PP単価は約5.8円です。

※各方面行のPP単価(参考)についてはこちら
しかし実際にこの旅程をそのまま利用できるのは福岡周辺に住んでいる方のみとなります。いくらPP単価が良くても東京に住んでいる人が福岡までそのまま飛んでしまったら、追加で福岡から東京までの往復チケットを買わなければいけませんので、本末転倒です。
もし東京在住の方が福岡方面行きの運賃を利用してお得に修行したいと思ったら、現状では次の2つの方法が用意されています。
- 国内線2フライトを完全に国際線の旅程と分離して別日程で消化する
- 国内線2フライトを往路・復路のどちらかの国際線にくっつけて一緒に消化する
もちろんどちらもお得といえばお得ですが、1と2では支払総額に違いがあります。
それが消費税です。
消費税が発生するパターン

「1. 国内線2フライトを完全に国際線の旅程と分離して別日程で消化する」というタイプで発券した場合、国内線のフライトが国際線から24時間以内の乗継ではありませんのでストップオーバー扱いとなり消費税が発生します。
実際にどの程度の消費税が発生するかは発券日・搭乗日・区間により異なりますので一概には言えませんが、2017年8月から10月にかけて発券していたときの感覚では、ざっとですが
- 東京 ⇔ 大阪 往復の消費税 約4,000円
- 東京 ⇔ 福岡 往復の消費税 約7,000円
- 東京 ⇔ 那覇 往復の消費税 約8,000円
- 東京 ⇔ 石垣 往復の消費税 約10,000円
くらいでした。(今はもう少し安いようです)
これは国内線普通運賃に対して課税される8%の消費税相当となります。微妙に一致しなかったりもするので怪しいですが、そのくらいのイメージです。
石垣など長距離路線になると約1万円と、旅程を変えただけで大幅な値上げとなってしまいました。これでもPP単価は十分良いのですが、やっぱり抑えられるなら抑えておきたいですよね。僕はPP単価を抑えるために下記パターンで対応していました。
消費税が発生しないパターン

「2. 国内線2フライトを往路・復路のどちらかの国際線にくっつけて一緒に消化する」というタイプで発券した場合、いずれも国際線から24時間以内の乗継扱いとなり国内線にかかるはずの消費税が0円となります。
海外に出る前、または海外から帰ってきた後に国内線1往復を飛ぶことで消費税を0円にすることができるため、もし都合がつくならこちらのほうが良いですよね。
以上のように、国内線区間を乗継/ストップオーバーのどちらにするかで消費税の支払有無が変わり、路線によっては1万円もの差額が発生してしまう現状があります。
ストップオーバー利用者向けのお得な発券方法
国際線は搭乗日の355日前から予約できる
この記事で取り上げる発券方法を実現している要因はこれにつきます。特典航空券でも似たようなことが言えますが、国際線のチケットは搭乗日の355日前とかなり早い段階から予約を入れることができる仕組みになっています。
しかし国内線は普通運賃については約2ヶ月前から、旅割などは1年を2分割して一斉に売り出し開始をしているものの、それでも買えて約半年ちょっと先までです。
つまり、国際線のチケットとして国内線区間を予約・購入すれば国内線運賃では買えない日付のものも普通に買えてしまうんですね。
特典航空券だとこのあたりの仕組みを利用して繁忙期でも確実に国内線の特典航空券を確保するというのが今では当たり前になりつつありますが、有償航空券ではそこまで大きなメリットはありませんでした。
国内線運賃はそんなにはやく決まらない
上述の通り、国内線運賃では約1年先の日付のチケットを買うことは出来ません。そのため国内線普通運賃などの運賃額についても約半年〜1年前の段階では確定していません。通常そんなに早く確定させる必要もないことは素人にもわかります。
何が言いたいかというと、国内線の運賃が確定していない = 消費税をかけるべきものの金額が未定ということになります。つまり消費税が計算出来ません。
この場合、消費税が0円…とまではいかないものの、ほぼほぼ免税と変わらない金額になります。具体的な日程で見ていきましょう。
適当に2018年の7月あたりで検索してみると…

羽田 ⇔ 石垣の往復がストップオーバー扱いなのに消費税がたったの965円です。う〜ん、定食1食分くらいとお安い…。
そして同じようなストップオーバーの旅程を2017年12月で検索してみると…

同じ羽田 ⇔ 石垣のストップオーバーなのに消費税が10,208円も追加されています。
この差額は実に9,243円にもなります。
※搭乗クラスおよび予約クラスは消費税に影響しません
この諸税計算は正しく、予約変更しない限りは覆らない
ここで紹介したしばらく先の旅程なら消費税が安くなるのでお得というお話ですが、ANAの運賃課に確認したところ「正しい運賃および諸税額なので、問題なく発券できる。今後、消費税が変更になった場合でも出発前に予約変更をしなければ差額の徴収はない。」との案内をいただきました。
運賃規則どおりの回答ですが、予約変更さえしなければ消費税が安いまま搭乗できますので安心して買えるお得なチケットと言えるでしょう。
ただ僕も全部の日程を調べてわけではありませんので、具体的にどの時期から消費税が安いのかはわかりません。運賃課にもそこまでは突っ込んで聞きませんでした。
旅割などの販売がある2018年3月24日(冬ダイヤ)の前後で変わるのかとも思い調べましたが、どうやらそういうわけでもなさそうです。ぜひご自身の予定とマッチするところがあればラッキーという感覚で調べてみてください。
結論:確定できる旅程ならさっさと予約しよう
結論ですが、ぜひKUL発券などの海外発日本行きのチケットで国内ストップオーバーを計画されている方、消費税がお安い時期に飛べそうなら予約しちゃいましょう。
もし変更する必要が出てきても諸税の差額+予約クラスに応じた変更手数料を支払えば何の問題もなく予約は変えられますし、払い戻しも可能です。通常のKUL発券と同じ正常な航空券です。
ぜひ羽田 ⇔ 那覇/宮古/石垣なんかの長距離路線を乗りたい方はいまのうちに予約しちゃいましょう!