この記事では、SFC修行ってなに?という初心者の方からSFC修行をやろうと決意したけど何から手をつければ良いのかわからない!という方に向けて、基礎用語と自分で修行プランを考えられるようになるための解説をしていきます。
目次
SFCカードとは

SFCカードとは ANA SUPER FLYERS CARD のことで、ANAの上級会員だけが入会できるANAと各クレジットカード会社が提携して発行しているクレジットカードです。英語名が Super Flyers Card なのでSFCとよく省略されて呼ばれています。
同時に航空会社のANA(エーエヌエー)のマイレージ会員制度、ANA Mileage Club(エーエヌエー マイレージ クラブ)の上級会員制度でもあり、このカードに一度入会するとカードを継続して保有している限り一生涯ANAの上級会員が付帯します。とてもコストパフォーマンスの高いクレジットカードですね。

そしてこのカードに入会するためには、ANAの上級会員プラチナステイタスまたはANAダイヤモンドステイタスに到達する必要があります。
上図の通り、ダイヤモンドステータスよりプラチナステイタスの方が簡単に達成できるため、SFCカードを手に入れるためにはプラチナステイタスを目指すことになります。
SFC修行とは
SFC修行とは、上で説明した ANAスーパーフライヤーズカード に入会するために飛行機に乗る行為、またはそれを目指す行為自体を指します。
では、どのくらい飛行機に乗ればSFCカードに入会できるのでしょうか?
先ほど説明した通り、SFCカードに入会するためにはプラチナステータス以上の上級会員になる必要があります。
みなさんは飛行機に乗ると貯まる マイル というものはご存知ですよね。
例えば、羽田空港から伊丹空港まで旅行などで良く利用される「旅割」という運賃で飛行機に乗ると片道210マイルが貯まります。往復では420マイルです。
実はこのとき、マイルとは別にプレミアムポイント(PP)というものが貯まっています。ANAマイレージクラブのマイル明細をみたとき、一番右端に記載されている数字です。

このプレミアムポイントが50,000ポイントを超えると、ANAの上級会員 プラチナステータス が適用されてSFCカードを申し込む権利を得ることができます。
例えば、写真のように羽田空港と那覇空港をプレミアムクラスという座席で往復すると、5,720プレミアムポイントが貯まります。
仮にこの羽田〜那覇を繰り返し往復するのであれば9回往復すると51,480プレミアムポイントがたまり、目標である50,000PPを超え、晴れてプラチナステータスとなります。
このように、特に用事もなく?プラチナステータスを獲得してSFCカードに入会するため飛行機に乗る行為をSFC修行と呼んでいます。
SFC修行を始めるにあたって
SFC修行がどんなものかを理解したら、まず何をすれば良いのかを考えましょう。
一番重要なのはSFCカードを取得すべきかどうかですが、これについてはこの記事では触れません。ここでは、まず初めにSFC修行を始めるにあたっての基礎知識を学んでいきましょう。
SFC修行の基礎知識
SFC修行は、みなさんが思っているほど難しいものではありません。飛行機に乗った時に貰えるプレミアムポイントという数字が1年間に50,000を越えれば翌年度にはANAのプラチナステータスがもらえ、念願のスーパーフライヤーズカード申込資格が手に入ります。
しかし、そうは言っても陸マイラーの急増で初めて飛行機に乗る方、旅行で年に1度、もしかしたら数年に1度しか乗ったことのない方がSFC修行に取り組まれるケースが増えてきました。
そこで、まずはSFC修行を始めるにあたり本当に最低限知っておく必要のあるキーワード、仕組みを簡単に紹介します。
- 普通席
普通席とは、機内の大半を占めている普通座席です。新幹線の自由席・指定席をイメージしてもらえば大丈夫です。 - プレミアムクラス
プレミアムクラスとは、普通席よりリッチなサービスと座席が楽しめる国内線版ビジネスクラス。多くの飛行機では機内の先頭1〜3列目に設置されています。 - プレミアムポイント(PP)
プレミアムポイントとは、飛行機に乗ると貯まる搭乗実績を計算するためのポイント。マイルとは違い、溜まったからといって特典に交換したりはできない。マイルとは若干違うルールで計算される。 - PP単価
PP単価とは、航空券の費用を獲得したプレミアムポイントの数で割り算して、1プレミアムポイント取得するのにどのくらいのコストがかかったかを計算する指標のようなもの。この数字が小さければ小さいほどSFC修行にとってはお得。 - 当日アップグレード
当日アップグレードとは、航空券を予約した段階では普通席だったものを、搭乗日当日に空港などでプレミアムクラスに変更すること。座席やサービスがアップグレードされることはもちろん、獲得できるプレミアムポイントが増やせるので利用する修行僧は多い。
PP単価の重要性
基礎知識の理解ができたところで、次に進みましょう。
SFC修行僧にとって命とも言えるもの…。それはPP単価です。
PP単価とは、ANAやスターアライアンス提携航空会社が運行するフライトに搭乗した際にマイルとは別に積算される”プレミアムポイント”と呼ばれるポイントを、1ポイントあたり何円で獲得できるのかを計算したものです。
SFC修行においては1年間で50,000PPを獲得する必要があるため、
つまり、PP単価を意識することでSFC修行にかかる費用をコントロールすることができるんです。
もちろん無限に予算がある方はPP単価なんて気にする必要はありません。ですが僕を含めてたいていの方は予算に限りがあり、なるべく安く済ませたいと思うのが普通です。ですので、自分が予約する航空券がお得なのかどうかを測る指標としてPP単価は重要なのです。
以前からSFC修行の平均はPP単価10円程度と言われてきましたが、昨今は比較的お得な運賃や路線が多いこともあり2016年〜2017年については苦労せずともPP単価8円前後の予約が取れると考えても問題ありません。
ただし心の余裕はあった方がいいので、ある程度自由を効かせた旅程や旅行と兼ねたい方はやはりPP単価10円をMAX値として見ておくと良いでしょう。
僕がオススメする方法は、すべてのフライトでPP単価8円を目指すのではなく、本気でいくところはPP単価6円台。ゆったりとした修行をしたいときはPP単価10円くらい。といったような緩急をつける方法です。
最安を追い求めることは悪い行為ではありませんが、やはり精神的・体力的負担にならない範囲で行い楽しむ方が良いと思います。
PP単価を計算する方法
続いて、PP単価を計算する方法を学びましょう。
昨今では僕のブログをはじめ、多くの修行僧ブロガーさんがお得な運賃や路線情報と一緒にPP単価も計算してくれていますので、あまり自分自身で計算しなくてもなんとなくわかった気になってしまう…なんてことがあります。
もちろんこれらの記事にあるデータを信頼しても問題はありませんが、やはり自分で調べられるようにならなければ、自由に旅程を組むことができません。まずは自分の力でPP単価を計算できるようになりましょう。
それでは、PP単価を計算するときどんな情報が必要でしょうか?
必要な情報は
- 予約する区間で獲得するプレミアムポイント
- 予約する航空券の料金
の2点です。
まずは予約する区間で獲得できるプレミアムポイントを確認してみましょう。
獲得できるプレミアムポイントを調べよう
自分が予約したい区間でどのくらいプレミアムポイントが貯まるかは、ANA公式サイトで計算することができます。このリンクを開いてみましょう。
ANA SKY WEB : ANAフライトマイル・プレミアムポイントシミュレーション
ページを開くと、このような画面が表示されます。

必要な項目を入力すると、自動的にプレミアムポイントを計算してくれる便利なツールになっています。それぞれ必要な項目を埋めていきましょう。
必要な項目
- 搭乗日
- 区間(出発空港と到着空港)
- 利用カード種別
- ANAプレミアムメンバーステイタス
- 利用運賃
すべての項目を埋めるのが理想ですが、プレミアムポイントを計算するために利用される項目は2.の区間と5.の利用運賃だけです。それ以外はマイルの計算に必要なものであって、とりあえずプレミアムポイントを知るためであれば変更する必要はありません。
それでは実際に羽田から那覇までのプレミアムポイントを検索してみましょう。

区間は特に悩むことはありません、写真のように羽田、那覇をそれぞれ選択します。
利用運賃については、下記ANAサイトにある表を使って調べてから選択します。
ANAに限らず、航空券には高くて融通のきく航空券と安くて制約が厳しい航空券が存在します。そのため、航空券には運賃種別というものが設定されていて、この運賃種別によって価格や貯まるマイル・プレミアムポイントが異なってきます。
今回のケースでは、プレミアムクラスの早期割引運賃であるプレミアム旅割28という運賃で航空券を購入したとしましょう。このとき、利用運賃は運賃2なので、運賃2を選択します。
正しく入力が済んだら最後に[次へ(計算する]というボタンをクリックしましょう。

するとこのように片道のフライトで貯まるマイルとプレミアムポイントが自動的に計算されて表示されます。プレミアムポイントの部分をメモしておきましょう。
マイル、プレミアムポイントの下に表示されているのは計算式で、今後頭の中で同様の計算をするときはこれを覚えることになります。ですが、このツールがある限りは無理して覚える必要はありません。仕組みを覚えておくと便利というだけです。
さて、このツールを使うことで羽田〜那覇をプレミアム旅割28で往復すると、
なお今回は国内線を例にしましたが、国際線でも同様の操作でプレミアムポイントを計算することができます。さきほどのサイトに戻り、国際線と書かれたタブをクリックすると国際線用の画面に切り替わりますので、区間や運賃などを改めて入力しましょう。
航空券の費用を調べよう
獲得できるプレミアムポイントがわかったら、続いて航空券の価格を調べましょう。
航空券の価格は実際に予約画面を進めいていくことでわかります。
例えば、4月4日の羽田〜那覇往復の運賃を検索してみましょう。
出発地と到着地、そして往路復路それぞれの搭乗日を入力したら[検索条件を追加する]ボタンをクリックします。

すると枠が拡大されて搭乗クラスや検索方法の選択画面が出てくるので、今回の場合ではプレミアムクラスを選択して検索します。(検索後に切り替えることもできます)

検索ボタンを押すと、指定した日付で飛んでいるフライトすべて一覧表示されるので自分が乗りたいフライトと運賃を選択しましょう。

列が運賃、行がフライトと行ったところでしょうか。それぞれ金額が表示されているので、それを指標に選んでみましょう。
今回は羽田を8:40に出発するフライトのプレミアム旅割28を選択してみます。
すると右側に選択した運賃が表示されますので、問題なければページ下の[復路便の選択]をクリックして復路のフライトを選択しましょう。復路も同じような画面が表示されるので好きなフライトと運賃の組み合わせを選択します。

復路便の選択が終わると、このような確認画面が出てきます。

これで、羽田〜那覇のプレミアム旅割28を使った往復航空券が49,980円であることがわかりました。
PP単価を計算しよう
それでは最後に、調べたプレミアムポイント数と航空券の価格でPP単価を計算してみましょう。計算式は次の通りです。
これで、4月4日の選択したフライトで羽田〜那覇をプレミアム旅割28で往復した時のPP単価が約8.74円/PPであることがわかりました。
今回は具体例を使って説明してみました。
ぜひ自分の考えている区間や運賃、日付に置き換えて同じように計算をしてみましょう。PP単価の計算ができれば、あなたはもう自立したSFC修行僧です!
まとめ
この記事では、SFC修行についての簡単な説明からPP単価の計算までを取り上げてみました。SFC修行を決意したけど、いまさら人に計算方法なんて聞けない!なんて思っている方、安心してください。
誰でも最初はわからないことだらけです。まずはインターネットに上がっているたくさんのブロガーさんの記事を読むことで、自分が理解できないことを吸収していきましょう。
次に読むべき記事
この記事の次は、国内線でどう飛行機に乗れば効率よくプレミアムポイントが貯められるかを学んでみましょう。
そのほかにも興味があれば、ぜひ参考記事からいろいろと読んでみましょう。